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【県環境審答申 経済発展も考慮】
温暖化対策のあり方を検討してきた県環境審議会(委員長・津野洋京大大学院教授)は10日、「滋賀県における低炭素社会実現に向けて」と題した答申を嘉田由紀子知事に提出した。持続可能な社会に向けた具体策を提案する一方、製造業比率が高い滋賀の経済発展との両立を重視した内容となっている。(高久潤)
同審議会は昨年6月に嘉田知事からの諮問を受け、温暖化対策部会を中心に議論を続けてきた。答申を受けて、県は工程表(ロードマップ)づくりや温暖化対策の法的根拠となる条例制定をめざす。
答申は、2030年に温室効果ガスを1990年比で半減させるという県の目標達成には、ライフスタイルや産業・都市構造など社会のあり方から変える必要があると指摘。国や市町、事業者やNPO法人など「あらゆる主体の参画・連携」を求め、その横断的な調整や情報提供が県の役割とした。
具体的な取り組みについては交通・運輸▽まちと建物▽生活▽産業・業務▽再生可能エネルギー▽森林整備・保全等の6分野でそれぞれ提案。
「交通・運輸」の分野では、マイカーから公共交通機関や自転車利用への移行を促進するとともに、都市機能を集約し日常生活の移動距離を短縮する「コンパクトシティ」づくりに早期に着手する必要があるとした。
また、製造業比率の高い滋賀の実態を考慮。温暖化対策に取り組む事業者に対して、「県内資金が流れる仕組み」を構築する必要性を指摘。再生可能エネルギーの活用などを通じて削減した温室効果ガスの排出量を取引する「県内カーボンオフセット制度」の導入も提案している。
答申を受けて、嘉田知事は「今後、幅広い方面から話を聞いて工程表づくりに取り組みたい。削減目標の達成を、前向きに楽しめるものにしたい」と話した。
◆県の温室効果ガス50%削減に向けた過程◆
2008年 3月 2030年に温室効果ガス1990年比50%削減と琵琶湖環境の再生を柱とした「持続可能な滋賀社会ビジョン」策定 2009年 6月 県の温暖化対策のあり方について、県環境審議会に諮問 12月 県議会、削減目標を盛り込んだ「第3次県環境総合計画」を議決 2010年 3月、県環境審議会が答申 2010年度内 工程表の完成と県地球温暖化対策推進条例の制定
〈キーワード・県の温暖化対策〉 08年に策定した「持続可能な滋賀社会ビジョン」で、2030年に温室効果ガスの1990年比50%削減を盛り込んだ。人口変動や経済活動の予測から、目標達成には30年に約800万トンの二酸化炭素の排出量削減が必要とされる。家庭、産業など各分野で削減量を定め、現在、実現に向けた施策の手順を決める工程表を作成中。
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